プレマラヤム 第3回

今回大聖は、神性に付随する力、シッディについて述べられます。そして、数多くの人々が人を集め金を集める為にシッディを欲している現実を明かされます。以下の法話では、数多くの人々が実際に罠に嵌った心中のそれは、情緒的な欲望の炎であることを大聖は示されます。
シッディ
私が会う人々で、さまざまな霊的な力を本当に持ちたいと思っている人々が数多いることに、実際のところ、私は驚いている。このさまざまな霊的な力はシッディとしても知られている。実際には、この種の欲望は、霊的な発達につながるものではない。

私は、癒しの力や物を物質化する力を得ることを決して願わなかった。この神聖なる贈り物は私が非常に幼い子供のときから持っていたものだ。それは私が自覚することなく、存在した。私が考えたことは何でも起こり、私が願ったものは何でも私の両手の中に現われた。すぐに、人々はこのことを知るようになり、これらの力のために、人々は私の近くに居たがった。そこで、私は直ちにこの贈り物をコントロールすることを学ばなくてはならなかった。私は神が許された場合にそれを用いるだけであり、霊的な理由や誠実である人々のために奇跡を行うことしかしない。これらの奇跡は私の個人的な願望ではない――私にはいかなる個人的な願望もない。私の人生は神に捧げられている。

そのようなわけで、私は、誰かが奇跡を行うことを学ぶことができると決して言わない。私は、礼拝のための宗教的かつ霊的な物体や治療のためのヴィブーティを物質化する。これはマジックでもないし、私の力をひけらかすためでもない。これは病気で瀕死の人を助け、霊性の熱誠者たちを道において導くために行われるのだ。シヴァリンガムはこのような同じ理由のために私の身体から物質化され、人類の為に用いられている。私の力は売り物ではない。私はどんな奇跡に対しても金を要求することなど決してない。金を要求するのは、完全に間違っている。私が物質化した物体を用いた治療に対し金を要求することもまた、非常に悪いことであり、私はこの種の「霊的な商売」を決して認めてこなかった。

霊性は共有普遍の資産だ。それは、宇宙におけるすべての創造物に附与された生得権だ。それは売り物ではない。それは、人類が利用できる最も純粋な「共有資産」であり、地球上で最大の価値を有するものなのだ。

霊的に成熟している人々だけが、他者を癒したり奇跡を行ったりすべきだ。霊的に成熟するためには、体験し、理解し、自覚すべき、数多くの段階とさまざまなレベルがある。厳しいテストを幾度も受けなくてはならない。もしあなたが霊的に成熟したいと私に言うなら、どのような理由でそうしたいのかあなたに尋ねるかもしれない。もしあなたが霊的な力を欲していると言うなら、それは未熟な答えだ。正しい答えは、自分は心の平安が欲しい、もしくは完全なる幸福が欲しいというものだ。このようなものが、真摯な答えだ。

ここかしこで、一つ二つの超常体験をしたからといって、自分は道において他の人々を導く準備ができていると考えてはならない。もしあなたの用意が整っていないなら、あなたの導く人々は倒れ、あなたもまた倒れるだろう。あなたがいつ他者を助ける準備ができるかは、あなたの霊性の師のみが知っている。時節が到来すれば、師は、それをどのように行うべきか正確にあなたに教え、あなたを導くだろう。あなたは師匠のすべての指示に文字通りに従うべきであり、その後に、あなたは自分が本当に他の人々を助けているのだということを確信するだろう。
あなたが実際に行うことのできる最善のことは、あなたの師から人が直接学べるようにすることだ。それはあなたが人に与えることのできる最大の贈り物だ。あなたはこのことに関して利己的であってはならない。人は直接師から学ぶことができる...一体なぜ、人はあなたを介して師の元に行くべきだと、あなたは主張しているのか? 
そんなに性急にあなたは、人を教えようと試みてはいけない。それは、長い目で見ればあなたの助けにならないだろう。あなたの持つという治療能力や霊的な体験を他の人に知らせないよう、私はあなたに勧告する。もしあなたが世人に公表するなら、あなたの為にならないだろう。黙っているほうが良いのだ。すべてのものには時節がある。あなたが他の人々を治療したり霊的なやり方で助けることを神が望まれたら、確かに間違いなくあなたは、自らの霊性の師から知らされるだろう。幾転生かかろうとその時まで、辛抱強く待ち、瞑想を実践し、真摯に礼拝しなさい。あなたの師があなたに言うように、他者に無私の奉仕を与えなさい。すべては、神の御心に従って起こるだろう。すべてのことは適切な時に「物質化」されるだろう! 

ジェイ・プレマ・シャンティ!

スワミ・プレマナンダ