プレマラヤム 第9回 ―今日の世界を正す―

以下の法話で、大聖は、人に下生した目的を悟らせ、人が自ら存在することの意義を悟り、世界を正してゆくために、行住坐臥真に定まること、即ちディヤーナム・禅を提唱されます。
ここで大聖は、私達の心を日々通過する何万もの執着想念は過去に他者が造り出した遺物であり、それぞれが瞬時の間も無く現在の人間を乗っ取り、それが日々に自我を主張して自らと世界を惨めにしている現実を明かされます。そして、私たち人間は、奴隷状態を脱し、心の主となることで世界を救うべきと、大聖は言われます。以下の法話では、人が随所に主となる、自らを知る明知を生きることが霊性であると、大聖は明かされます。

ダルマ -下生の目的を全うする為に従うべき生き方- が現代世界において衰えている。私たちは、どのようにしてそれを変えるつもりなのか? 私たちは奉仕を通して、そこから脱し良い方向に向かわなければならないし、自分たちでそれを行なわなければならない。人々は、自分がなぜ生まれたのか、存在の目的を知らないため、この人間としての誕生を無駄にしている。人々は常にくだらない事柄について心配し狼狽え、儚い体験の世界で一時的な楽しみを捜し求めている。人々は自分が欲する物質的な物をすべて手に入れるかもしれないが、それでも決して幸福にならないだろう。必ず彼らは苦しむだろう。彼らは常に緊張し自分の諸問題に心を悩ましているため、病気になるだろう。彼らは、自分のマインドと肉体の中に作り出す緊張のせいで若くして死ぬだろう。彼らは、アルコールとドラッグに依存するようになり、目覚めるために眠るために錠剤に依存するようになり、毎晩テレビを見ることに依存するようになる。彼らの生活は非現実的で、その結果として彼らは不幸な夢の世界に生きている。金持ちはより金持ちになり、想像を絶する贅沢な暮らしをしている。

誰がこの世界の貧しい人々と苦しんでいる人々のことを気にかけよう? 今の時代は、非常に金持ちで権力を持つ者たちさえ、より金持ちになりより権力を持つために、恐ろしい犯罪と汚職に奔る時代なのだ。この狂気に終わりはあるのか? 同時に、食べるための一口分の食べ物もなく、衣服もなく、住む所もなく、洗ったり飲んだりする水もない、無数の人々が存在する。あなたたちは、そのような暮らしを想像できるか?

あなたたちが他者に対し、あなたたちの人間同胞に対し、あるいはあなたたちの国に対し、あるいは単に母なる地球に対し愛を持っているならと、その可能性にかけて、私はあなたたちに非常に勇敢であるよう、あなたたちができるどのような方法であろうとこのような不正を正すためにあなたの最善を尽くすよう、呼びかけているのである。金とは何か? 金は、良い目的のために用いられるなら良く、アダルマに使われるなら悪だ。絶えず利己的に金を費やすことに何の意味があるのか? 数多くの人々が金の価値を理解し、自分たちの余分な金を苦しんでいる人々、病気の人々、教育を受けていない人々を助けるために用いるなら、人類は、この世界の様相をより良いものに変えることができるだろう。あなたたちが、社会において奉仕をするとき、あなたたちは、そのような事柄について人々を教育することができる。ほとんどの人は、他者を助けることと良いチャリティーをすることについて一度も考えたことさえない。彼らはマーヤに(乗っ取られ)すっかり夢中になっているため、決してそのようなことが彼らの頭をよぎることはない。

あなたたちはまた、簡単な言葉で人々に霊性を説明することができる。霊性とは、現前する今・真に立脚して生きる偉大な科学だ。霊性は、人に自らを知らしめる。霊性は、(迷妄の営為である)この世界の何ものにも依存しない平安と幸福をどのように見い出すべきかをあなたたちに示す。平安と幸福は、あなたたちのすぐ手が届くところにある。平安と幸福は、あなたたちの内側に現前している。あなたたちには、その霊性を発露する必要があるだけだ。霊性は、私たちに、真の生き方、どのように世界で真実に生きるべきかを示す。霊性は、どのような状況下であろうと、私たちが自分自身の主人であることを可能にする。なぜなら、霊性は私たちに、私たちのマインドをコントロールするやり方を示すからだ。そうして、マインドこそが私たちの問題すべての原因であったことを悟る。

したがって、これが、世界を救う私のシンプルな計画だ。
明日まで延ばしてはいけない。
今日始めなさい。